「     」/hiyoku
 


読みかけの本をパラパラめくった
消毒液の匂いがした

自由に生きたいともがいていた
その時からもう自由だった

山積みの本を全て燃やした
文字の嵐が襲ってきた

生きるのは僕なんだから
始めから僕が決めたまま行けばよかった

それだけなんだ

そして僕は自由になった

夏目漱石が笑ってた
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