空と海の狭間で/ベンジャミン
 
空と海の境目は
遥か遠くでつながっている

海鳥が
水際に光る魚を探している
真実は見え隠れして
それを捕えるためには
そこに飛び込まなくてはならない

解っている

生き残るために必至になっている
人がいる

生き残るためにずぶ濡れになっている
人がいる

安楽に浸ることで
失われてゆく何かがあるとしたら
それは
懸命に生きる人が
求めているものときっと同じだ

いつか見た

公園に住んでるおじさん
電柱に寄りかかり
酔いつぶれているサラリーマン


空と海の境目は
遥か遠くでつながっている

対極に存在するものに
本当の意味で
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