何か出ないかなといつも思う/nm6
１．
かめはめ波のポーズで
洗濯物に影をつくるその細かなしわから
隙間に入るハイパワーの酵素になって
ぼくは自分の皮膚の細胞のそのわずかな隙間から
入り込んでしまったくだらない時間を吸い取って
出してやるんだ
スティーヴ だるい声
寝すぎた午後に
２．
そういえばきみは
褒めても何も出ないよ とよくいっていたが
きっと そういう意味ではなかった
きれいだ
３．
欲しいものがあるのは
お金があるからだったり
とにかくなんでも あるからだったりするので
ないものはない
角のタバコ屋の 看板に書いてあった
４．
かめはめ波のポーズで
お見舞いするぜ
何か出ないかな といつも思うけれど
あたりまえのように ぼくらは妄想を続ける
もう眠いのは夜だからだ
言葉は出ない
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