紅に沈む/
コマキ
夕暮れの交差点では
帰る道が判らなくなるんだ
幼児の泣き声
トラックの轟音
否定的なクラクション
手を繋いでいて欲しいんだ貴方に
流されることが今は唯怖ろしい
何処かにはある我家になど安心できない
今目の前に無いものを如何して信じろと云うの?
今この瞬間に
貴方の手のひらが欲しいんだ
砂のように零れ落ちていく確信を
大きな太陽が持ち去ってしまわないよに
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