氷の剣(つるぎ)/Lucy.M.千鶴
 
風に
風に
舞う雪が

僕を
僕を
持ち上げる

鉛色した
空へと

あのひ
きみの胸に
突き刺した 言の葉の剣(つるぎ)は

氷の検(けん)

だから 大丈夫
傷みは伴っても
傷跡は すぐに消えるから

静かに降り積もる雪のよに
深く きみを 愛していた

その重さに 耐えかねた
僕自身が

きみに 突き刺した 言の刃は
そんな 僕の 刹那 だったんだ
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