使命感/FUBAR
 
いてもたってもいられなくて
自転車で家を飛び出し
たどり着いた
誰もいない夜の学校
校舎の片隅に
置いてかざるをえなかった
あの娘の荷物
持ち主を見失って
とても寂しそうだったから
いつもの背中に戻れるときまで
僕はそいつと
友達になろうと決めた

安っぽい使命感だと言われたら
勝手な使命感だと言われたら
うまく反論できない
単なる自己満足なのかもしれないけれど
あの娘のために
何かをしたかったんだ


時間潰しにと
道行く車の数を何となく数えてみる
場をつなぐ
最適な道具も全部尽き
コンクリートに横になった
激しい睡魔に襲われながらも
頭に浮
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