「小さな虹」 と/バンブーブンバ
 
 古人を 偲ぶ

 水に打たれる
 路傍の石
 鯉と 記す
 昔日を 想う

 その口先に
 ほとばしり 
 滝を飛礫に
 跳ねかえし
 空 ひそやかに
 はんなりと
 七色に
 透く



 僕は 記す



 今日の自分を
 名付けるために
 幾千年も
 ここに在り
 ささやかに 
 巡り逢う
 一日(ひとひ)
 一日
 に



 「小さな虹」 と






初出 現代詩フォーラム 05/11/2003
加筆修正 某詩誌に投稿




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