天国の扉/
便乗鴎
はにかみながらダンスするんだ
拙いステップを踏むんだ
たん たんたんとやって
やっぱり無理だと言って善人面した
河川を軽蔑し 岩をぼとぼと投棄するんだ
はたとみて
こんな浅い川でもスキューバしているひとがいたことに 気づくだろう
川が赤く鮮やかに反射する
男はぷかぷかと流れていく
ぷかぷかと、楽しそうに
おまえは逃れていけるよ
何者からも
罪から
法からも
天国の扉は きっと近いよ
ああと言って洩らしながら駆けた
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