夜へのオマージュ/イオ
そろそろ
さああああああーーーっと
夜風が枝枝を撫でたなら
月の呼吸がしみわたる
独り言をいってご覧よ
それはすうーーーっと
夜の空気になじんで消えて行く
*
まだ、まだだよ
眠るのはすこし早い
まだ、これからなんだ
*
夜の空気はひんやりふわり
よーーーく目を凝らせば
小さな小さな草花の夢が
あちらこちらに漂っている
__ゆめってなあに
__まどろみがみせるどうわ
*
星は本当は知っている
誰に内緒にしたって
わたしのなかのわたしというしじんは
うた
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)