ワンダー/
モリマサ公
とつひとつにひとが住んでいること
いま
おいこすその背中や
おいこされてふれる腕
ホームに入ってくる電車
ホームから出て行く電車
腕の中には死んだタヌキ
わたしたちは
それを埋めたかった
北千住
商店街
午前一時
使い捨てカメラのシャッターを切る
切り取られたイメージによこたわる
愛した犬は二匹
その名前
わたしたちは
くりかえす
くりかえす
そのひとつひとつを
ホームからホームへ
これからもずっと
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