ハッピー山崩し/人間

柚子胡椒をかけて頭脳労働者たちにご馳走しました」
「伸びた髪を切れ」と言われたので「チューインガムにダンベルを混ぜてスクランブル交差点にばらまいて記念撮影しました」
「食前に愛人の尿も飲みました」し
「木綿豆腐にパスタ100本も刺しました」
それでも私の鍵は取り上げられる一方
骨の散らかった駐車場で
母親は私の口に腕を突っ込み
肺まで引っ繰り返して
鍵を吐かせる
「ハッピーは信じる。だけど許さない」
と子供は答えて
母親は勿論のこと
町中の人たちに愛されていた
舌に刺さる鍵を抜きながら
私は母親をピッキングする為に
骨を沈黙に吐きかけていると
子供に絵日記を書かれてしまった
すべて鍵を吐き出し終えて
鍵の山を崩す私には
重い真昼しか味方が居なかった
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