乾いたシグナル/ジム・プリマス
 
抜け落ちた

がらんどうのメディアと

当たり障りのないだけの

えせモラリスト達の

百万年積み重ねても意味がない

中身もリアリティもない会話

テレビの良いところは、ただ、一つだけ

簡単に電源が切れることだ

コンピューターのサイトには

赤裸々なだけのニュース

自分の無関心な精神の反応に

自分の感覚が救いようもなく

麻痺していることを確認する夜

進むべき未来はどこにある

俺達の目の前に山積みの

破綻したカタストロフィー

新しいスタイルなんていらない

誰か明確なビジョンを示してくれ

こうして窓辺にもたれて

すべてが停滞する夜が過ぎるのを

ただ、待っていると

意識下の不確かな不穏が

まだ頭をもたげてくる

滅び 滅び 滅び 滅び 滅び 滅び 滅び

俺だけに聞こえてくる

乾いたシグナルに

精神を悩ませる夜



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