民謡/
 

でんでんむしの歌になるのが不思議なのだが
お茶漬けみたいな清涼感で
何故なのだろうか、聴き入ってしまう
だけれど、ここで気を抜くと
下手すれば また、
五木の子守唄が 始まってしまう



そんな夜には諦めて
私も小皿の上に 眠ることにする


親父さんの勧める酒には、不思議とハズレが無いから
水のように呑めるから
私もふやけて しんなりとなって
親父さんの歌声に包まれて
極上の 肴になる



親父さんは 獏に似ている
酔い潰れてしまう間際
いつも そう思う











五木の子守唄が、じんわりと脳裏に染み込んで行く







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