真夜中のテレビ/ala
 
真夜中のテレビに大した意味はない
唯一人が寂しいから
音が欲しいだけ

       ザーッ
ザーッ
         ザーッ
          ザーッ ザーッ
ザーッ

溶暗の部屋に砂嵐が吹き荒れる
それは母の胎内に居た時を思い出す光景
白と黒の微妙なコントラスト
一定リズムで刻み続ける自身の心音



ピ―――------ッ‥‥‥……



あ…‥音が止まった
何時眠ったのか
気が付けば砂嵐は止んで
画面には虹が架かっていた


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