九十九夜/nm6
コンクリートから雨垂れが落ちる
鼻緒が切れても気にしない
コンビニおにぎりでも気にしない
肩越しでも上等だ
コヨーテの恋人だ
結局『髪結の亭主』を借りたんだっけ
彼女はマニキュアを塗りながら
イトーヨーカドーで買ったのよ などといっていた
サイレンが 聞こえる
そう このマヨヒガには"Stand by me"が似合う
廃線になった線路には10年前から落ちている釦があって
それがちょうど ビートルズに溺れる魚の目のようで
ぼくは アスファルトのかけらに墓碑銘を
さよなら と
ラッカーで書いた
「貴方というひと」なんて
とてもじゃないけど 使えなかった
■文字書きさんに100のお題
配布場所:Project hound[100]red
http://www33.ocn.ne.jp/〜signf/100tex/frame_ss.htm
一つといわず全部、です。
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