スティーヴ・ゴッドの短くも幸福な人生〜神業とかみさんの日々〜/クリ
 
か、このときはなんと75分のレコーディングをやりのけた。
「50分で75分のレコーディング」だ。神業としか言えない。彼の手数の多さが自ずと知れようというものだ。しかしそれも序の口。
 一度彼がレコーディングのためだけに、ほぼ3時間半だけ日本に滞在したことがある。成田着14:20、同日成田発18:00。
その間に彼は六本木のカルフォルニャーというスタジオで収録を終えている。それも「A」と「F・K」のアルバム「2枚分」のリズム録り!
伝説では、ゴッドはこの2枚のドラム録りを、同時に叩いた、と言われる。右半身と左半身で。

 人間は、右手一本だけで、ハイハットとスネアとシンバルを叩けるのだろ
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