花ビラが続く道/ナイトー
 

庭先に咲いた美しい花達
それらをすべて切り取った少女は、今日生まれ育った家を飛び出す。

両手いっぱいの花束を抱えて…


母親への愛憎
父親への憎悪
流れる血への嫌悪
嫌悪、
嫌悪、
嫌悪、

……はちきれそうなの



想いをすべて花ビラに向けて


ちぎって、

ちぎって、

ちぎって、

ちぎって、

ただ、目の前の一本道を歩いてゆく。



赤いバラの刺が指に刺ささり、少女の赤いソレが流れているね。
白い百合はまるで少女の純潔さそのものだね。

それでも

赤いバラも白い百合も、少女のその小さな手によって虚しく
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