畏れ/ミゼット
 
そこに滴る血を舐めよ



その血は鳥の名
アオを呼ぶ鳥

それは忘れられた冬の匂い



手のひらを濡らすその血



その血は星の名
瞬く恒星

それは既に無い星 彼方で燃え尽きた星



爪を濡らす、それ


その血は柔らかな歌
脈打つ寒さ
接吻を待つ乾いた唇

緑青が混ざるそれ 静寂に沈む黒い目



そこに滴る血を舐めよ

お前の赤い舌が見たい
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