X・T・C/04/LUKE
この
ちょっぴり青みがかった
黒で塗りつぶしたスケッチは
突然背中の上を這い登ってきて
クビの裏のところで暫く震えてから
はじまるものの記録
目の前をたいそう羽振りのよい
成金みたいなススメバチがジグザクゆれてるときに
うなじにぞっと感じる
あれに似た
でも逆ベクトルの何か
鎮痛と興奮が入れ替わり
爆発するスペクタルを探して
あらゆるオモチャ箱をひっくり返したのだけど
高回転のエンジン音とか、たしかにうなじを引き攣らせるが
あまりに早く景色が流れてしまうので
地下鉄に乗ってるぼくは動体視力を鍛えるチャンスもなく
寒さで皮膚を鱗にしたまま
スピ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)