にじいろあいらぶゆー/七尾きよし
あふれてて
一粒ひとつぶの大きさは限りなく小さくて
数え切れないほどの意味の雫(しずく)が
ぼくたちの出会いからあふれだす
ずっとそこに流れている
人びとの血肉と喜びの涙の水の存在に
気づいてないのはぼくだけで
止まったことの無い河の流れがそこにあり
そもそも自分はどこにいるのかと
周り見渡すと
じゃぶじゃぶと泳いでた
大河のど真ん中泳いでた
気づいたからには
自分で動き続けなきゃ
沈んでしまうもんだから
じゃぶじゃぶぼくは平泳ぎ
ときどきすっと
力を抜いて垂直に
水なか堕ちてくのも
楽しげに
人生の河は流れてるから
ぼくはそれを知ってる
あいらぶゆー
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