売れる詩の作り方・2/和泉 誠
 
格下ですよと最初に腹を見せる
それでいて時々鋭い事をチクリと言って
おお、こいつはたまには良い事を言うなと見直してもらう

2つ目は、難解な言葉と複雑な言い回しで
俺はあんたより格上だと最初に完全に圧倒する
それでいて読解のヒントを少しだけ出して
ああ、自分だけがこの難しい詩を読めるんだと喜ばせる

前者はいつあっさりと切って捨てられるかも知れない
人は見下している人間には非情になれる

後者はいつ期待を裏切って失望されるかも知れない
大きな気持ちは反転した時が怖い

売れる詩には不安という大きなリスクが付きまとう

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