おとうさん、という詩/yaka
 


おかあさん、という詩は書いた
おかあさんがすっかり板に付いた頃、書いた

おとうさん、という詩は
まだまだ書けそうにない
聳え立つ壁を見上げながら
私はそう、思う
とても近く、とても遠い
未だに、肩の力が抜けない

けれど
おとうさんという詩、を考えたとき
その人の前で止めどなく泣く私を
ただ黙って抱きしめてくれた
一度きりのぬくもりが
全てになる

おとうさんなんて詩、書かないよ
いつか真っ白な頭で私は
その人と同じ、真っ白な頭で私は
この壁を眩しく見上げながら
やっぱりそう、呟いている


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理来さん、落合さん、大分校正しました。
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