帰り道/
便乗鴎
あなたは月へと囁きかける
破裂した心臓を正常にする必要にかられ
涙は流れない
言葉は続かない
希望はいつでも見つけることができない
きみの住んでいる澄んだ川の水に
僕の呼吸法があわない
どういうタイミングで
どういう調子にすればいいのか知れない
眼差しは切りとられ
夜風が押しやる 壁のむこうまで
帰ろう
トタン屋根の烏に投げつけた石が
僕の苛波たつ、ちいさな海へホール・イン・ワンする
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