裏道/
便乗鴎
街の細か、黒い垣根をわけ入っていった
また違う世界があるんじゃないかと想って
こんなにも憎々しい
ざわざわしたこころを
持っているんだから
あるときふと
首を吊っている肥満体の脚を
強くひいている
僕に鉢合わせる気がする
はたとみて、
手を貸すかもしれない
映画のようにそれは裏通りにあるはず
いいや、
ごく内面近く萌えている筈
愛おしい新芽のように
今朝交番が放火されたことを知った
新聞はひとのやることじゃないと言った
そうなの、
としか想えない
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