冬空/石川和広
 
立つ

僕は冬ぞらが憂鬱で
好きな詩が
出来てくるのを待って

コーヒーを飲んで
昼寝して
魂が目覚めて
体は眠る力を失っていて
少し
笑える話が聞きたくて

珍しく集中して
重く生きて
何にも関係ない
といいたくて
それでも
掌を握って一緒に
歩きたいんだ
冬ぞら
君と

僕は
僕のままでしか
いられなくて
いい意味で
開き直って
君を待っている

それは
開け放たれた空間
僕は
僕に
もつれたまま
いきるよ
話すよ
歩くよ
からだのままで
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