陽射しを追って/
松本 卓也
手を伸ばした先に
掴みかけた陽射し
するりと零れ落ちる
温もりが少しあって
冷たさがやって来る
1月の空に投げかける
呟きは喧騒に隠れ
とめどなく詠う詩は
誰かが作ったものだけど
僕よりも僕を表してくれる
君の言葉も僕のもの
それは一つの慰めで
僕の言葉は僕のもの
それは大きな勘違い
積み上げていく言葉
踏み台にしていけば
いつか陽射しを掌に
いつか温もりをこの胸に
戻る
編
削
Point
(6)