好み/maumi
唇が着くか着かないかくらい
斜め右から見るあなたの顔が好き
嫌なのは嘘ともつかない
稚拙な言い訳をする瞳の大きさ
背中を掻く時のあなたの顔は
母を困らす時の父の顔にそっくり
最初から細い目をする時は危険
実もならない花を買ってきては
私に見せておねだりするの
そこら中にあるけど
花を咲かせたものは1つとしてなかった
お風呂を洗う時のここも洗っておくか
そう思ってる時のあなたの目が好き
嫌なのはこれ見よがしに
請求権を誇示する鼻の大きさ
ドアが閉まって
音が消える寂しさは嫌い
ドアが開いて
疲れても笑ってくれる
前歯の一本抜けたあなたの口が
好き
戻る 編 削 Point(3)