豪雪/中音 涼
天よりの白き蝶々が舞い降りて街に野山に泊まるひと時
手のひらに落ちる雪の子刹那なる花開かせて命を燃やす
次々と飛来してくる雪達に地上は遂に沈みゆくなり
大いなる雪の力や村々を閉ざしてしまう白壁となり
豪雪に命を落とす人々の御霊幸あれ弥陀の手包め
山里の雪の中いる人々よその中にあるこころやいかに
大いなる天が与えし雪なればその中にこそ意味を見つけん
幾万年雪と暮らしし人々の歴史を想い歴史創らん
雪の中なおも働く人々の目の輝きに希望見い出す
雪深しされど花咲く春の兆しあり雪の中にも蕾生き付く
我もまたこの場この時立ち上がり新たな春を創りに行かん
豪雪は春に兆しよ春遠からじはいにしえからの智慧の伝承
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