らくだと全ての夢の果て/蒸発王
 
の川を)
(あれは天上の水が凍ったものだ)
(水晶のような氷が生きとし生ける者の夢の光を反射して)

(光っている)

(そう思うと 乾いたこの地を誇りに思える)
(おかげで私達はあんなに美しい夢の光が見れる)

(ありがたいことだ)

(ありがたいことだ)


ラクダの話を聞きながら
私は眠りの世界への船を渡っていく


こんなラクダとの夜を
何度過ごしただろう


最初臭いと感じた獣の匂い
今はとても安心する
彼に会いたくて
キャラバンはもう趣味になった




砂嵐のあった
夜半



ゆっくりと
彼は涙を流すと
心臓
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