四季 最終章/こめ
 
しずつ近づいてきて僕の顔をみて

そっと口づけをした

そしてさようならまたいつか必ず逢おうといって走り出した

ぼくはキミの小さくなっていく背中に向かって

僕はキミのことを忘れない

いつまでたっても忘れないたとえ明日地球が滅んでも

よぼよぼのおじいさんになっても一生死んでも忘れないと

叫んだそれが聞こえたのか今でもわからない

キミは振りかえらなかった

ぼくはキミが見えなくなるまでキミを見ていた

そしてキミが見えなくなると目から涙が出てきた

そして誰も居ない雪道を一人で歩き出した

もう二度とキミ逢うことがないだろう

僕はまた同じことを繰り返してしまった

でももうそんなことはどうでもよかった

ゆっくり時が流れる中で僕は

すこしでもキミと一緒にいられただけでよかった

それだけでいいんだ

それだけで

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