亀/
日朗歩野
月の夜でした
池のふち ぼんやりすわっていると
君はひょっこり かおを出した
君は うっとり
僕は びっくり
どこをみてるの?
僕が見える?
僕は小さな声で言ってみたんだ
「こんばんわ・・・」
月はどんどんうごいてく
君は うっとり
僕は ドキドキ
空は淡いソーダ色になり
空気が冷たくプチプチはじけるころ
君はひとつ あくびしたんだ
そうして
「こんばんわ」
戻る
編
削
Point
(3)