吐息/maumi
階段の踊場の風 冷たい息 通り過ぎる冷静
君を想う気持ち 崩れる土壁 不安な情熱
握るコブシに一段と力の入る瞬間
まだ僕を知らない君が横を過ぎる
知らない君への妄想は普段の僕を壊す
壊れかけた傘の骨のよう
一ヶ所だけいびつだ
何か話す口元に固まる
振り返り無言のまま残る後悔は
道路の日陰に残る雪
直ぐに消える様子もない
誰もいない校庭 取り残されたボール 風
君を想う気持ち 流れる時間 高まる虚無
階段の踊場 話す声 通り過ぎる君
止まった時計 好きな歌 口ずさむと
息・・・
戻る 編 削 Point(4)