六月のバラッド/狸亭
た時間を一緒にいて
きえたあの顔この顔があらわれくすぐったい
いってみれば職場の同窓会でまことに気軽
超ミニの尻をふりふり色気をまきちらして
男たちを悩殺していたあのピチピチギャル
ふとったO嬢にも女子大生の娘がいて
この春還暦すぎた温容な悠々自適Nがいて
何度目かの亭主をのりこなして鼻息あらい
社長のK嬢もまだまだ魅力たっぷりのやりて
のんではなして夜は更けてポテトフライ
葉桜の並木道にはみどりの影がいっぱい
六月の朝は若者のようにザックを背負って
高原をゆけば雨上がりの紫陽花が甘酸っぱい
道端の花のいろ木のにおい鳥の声に酔って
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