ヒロシと寿司と母ちゃんと(吉沢やすみ『ど根性ガエル』)/角田寿星
まあ、いきなりマンガの話です。昔のマンガですね。原作者は吉沢やすみ。
昭和45年から50年にかけて連載されたこのマンガ、ぼくの世代ではアニメの印象がかなり強いです。アニメも大ヒットで、実に103回(206話)も放映されたそうです。
中学2年生のヒロシがすっ転んだ先にカエルがいて、カエル押しつぶされて、カエル死にもしないでヒロシのTシャツに貼り付いちゃう。それだけでも充分荒唐無稽なのに、そのカエル、ピョン吉ときたら、人間のことばを喋るは、メシは食うは、あまつさえTシャツごと(時には着ているヒロシごと)ぴょんぴょん飛び跳ねるは…。
そんなヒロシとピョン吉を中心に、東京下町で(といっても練
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