水/こめ
 
がぼくのことを押さえつけて

光が差しこまない

深い底のほうへ引っ張ってきた

まるで幼い子供がじゃれて

服をひっぱってきているようだった

どんどん光が見えなくなり

なにもないなにも見えない

死の世界につれて込まれた

だれかぼくを助けてくれ

そうねがっても誰も助けてくれないってことは

わかっていた

ぼくは意識がなくなった

目が覚めるとそこはいつもの殺風景な景色が

ひろがる

汚れた現実だった

ぼくは汗でびしょびしょになっていた

パジャマを脱ぎ

ため息をつくと

つまらない世界でまた何の意味ない

生活を送っていた




戻る   Point(1)