和泉 誠/便乗鴎
万華鏡の街は
おとなのものだから、
子供はずうっと背中丸めテレビゲームして。
僕はそう思う
電脳スペースの揺り籠のなか見る夢はいつも
空腹の味が奥歯に染みて 眠れないなら、朱いめのままで
バッティングセンターのベンチに貼りついた汗と
じぶんのからだが繋がってゆかない。
煙草の煙は、疑問符を
歪めた轍
自分のことはいいけど
もしもきみが(闇=無)のなかでひとり
汗をかいて泣いていたら どうする どうする
アマチュアのプロレスでも観にいこうよ
万華鏡の街は
容赦ない
喰えない魚の
海のあおに似て
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