こもれびのいえ/
大城 小町
木枯らしの中進む
池を進み 竹やぶを進み
時速10kmで登る未来
街はやがて
林になり 森になり 空になる
手が寒いので手袋をする
君に貰った優しさで出来た手袋
布の匂いがする 皮の匂いがする
僕と皮膚と君の匂いがする
天に近い所から視る世界
視る事のできる世界
蜜柑の様な空 炎の様な空
アクアマリンの様な空
ビー玉の中の様な世界
木漏れ日に溢れた空間
こもれびのいえ
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