肆覚イス/つきのいし.
 

男と女は一戸建てだった 
もともとひとつの円テーブル
足があって
アクセサリーだった
一連につながったセットの死角で
バラバラだ
キラキラもして

遡る
もとの糸

太陽とか月とか 塵(ごみ)とか
ばらばらと地球に
塗りたくられる色 ひとつ
性のしみ


なんだろう
なにもない

色なしの 一本の木
ただの宇宙住居

なんだろう
なにもない

ただ浮くことができず
分別のため 座る






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