ペラ・パラス 431号室/
遊羽
見るものすべてが骨董品
それがペラ・パラス
近い将来博物館になってしまう
こんなホテルに泊まれたことが
一生の思い出になりそうな
贅沢なイスタンブールの夜
向かいの部屋のエンブレムが
時々気になってしまう
どう 上手く書けてますか と
女性の声で
僕に訊いてくる
いえいえと謙遜しながら
僕が431号室で書いているのは
ただの詩
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