*/黒川排除 (oldsoup)
板突然鏡になり通夜飲み込む
星座を煮る鍋の古さが目にしみる
丘陵で鉄分とりあうあの頃のぼくと
カーブ艶やかなるを組体操がごみの山
疾き馬の毛並み越えかねる朝日
氷解けるごとにくっきり鞭の痕
実情を知り得る花びらからちぎる
見初めようのない淵の石雛火を啄む
粉薬のビン透明砂漠を蒸し返し
王の居場所の代わりに灰を掴まされ
側壁濡らす雨中世より傘を差し
フラスコに傾く背筋のいわば滝
辻を駆る歴史渦ならひとりごち
外套を着た沼がバス停で待っていた
日差しの強い住居の下で焦げ付く糊
反吐を出してきた令嬢に帽子を返す
喪を撃った銃の硝煙サバンナで見る
頭巾雪より深く裏道で異形と化し
胴を抜かれるこころは田園にゆるす
修行が足りない血が足りないと仙人の牙
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