溺れる満月/北乃ゆき
空気たちが凍りつく
今日もまた
明日が近づき
満月が
溺れていく
明日とはいつですか
深夜12時過ぎではありません
穏やかな漆黒が薄れて
淡いオレンジが光る時です
明日とはなんですか
人によっては希望です
人によっては絶望です
光が刺さる
身体中に
突き刺さる
美しい光です
だけどとてもいたいのです
明日とはなんですか
人によっては希望です
僕にとっては絶望です
闇を愛する訳じゃない
ただ
光がいたいだけ
明日とはなんですか
ひたすら眩しい生き物です
目を閉じずにいれますか
生きるには目を開かなくてはなりません
明日という生き物と
向かい合って生きましょう
明日は光り輝く希望です
笑顔で生きていきましょう
明日とはなんですか
僕には眩しい生き物です
目を開けて見つめると
目が乾いて苦しいのです
喉も渇いて苦しいのです
今日もまた
明日が近づき
満月が
溺れていく
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