傭兵時代 ?/
比呂正紀
人生を白か黒かで割り切つた十九の肩に散る花はなし
旅立ちに泣く人もなく大空を舞う飛行機を見つめおりたり
太陽に向かひて飛行する期待 半周を経てコスタリカに立つ
冗談のやうに支給のグロックとMP−5の持つ死の質量
お前らの命の値段は弐万ドル小切手一枚ペラと渡さる
戦場で何かを失うのではなく失いし者のみ集う戦場
戻る
編
削
Point
(4)