1.詩の商品力/いとう
 
なみに、2において1の質はまったく無関係です。ここで関係するポイントは、詩そのもの「質」ではなく、固有の「特性」が市場の需要とどれだけマッチするか、マッチさせるかにあります。「質」以外の特性が市場のアンテナに引っ掛かるわけです。
 たとえばウーロン茶が市場に定着したのは、「味」を訴求したからではありません。マーケティングにおいてウーロン茶が訴求したのは「無カロリー」という特性です。この特性をダイエッター層に訴求することによって、ウーロン茶は市民権を得ました。「味」による商品の差別化が行われ始めたのは定着後です。市場がまず詩に求めるのものは、はたして「質」なのか。まずそこから考えていく必要がありま
[次のページ]
戻る   Point(9)