マジェスティック/かなりや
 
マジェスティック

あなたは もう動かない手足をもてあまして

冬の

ストーブと陽ざしがあたたかなベッドルームで

ところどころうすいピンク色の毛布に

顔をつっぷして

泣いているような

嘆いているような

蚊のなくような

声で

マジェスティック

そんなひとこと

わたしは待っていたんじゃなくて

そんな

愛のことばでも

なぐさめのことばでも

いつくしみのことばでも

ないような

そんな

あなたのためだけのことばなんて

待っていたわけじゃないのよ

そのひとことを聞いた瞬間

あたしの足
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