愛しいひと/恋月 ぴの
 



愛とは狂おしくもあり切なくもあり
音もなく降りしきる牡丹雪は涙の重さ
泣きぬれて待ちわびて白き闇に漂いて舞う


朧気な愛の汀を彷徨えば
再び出逢う事の無い君への追憶
膝下まで凍えた白い溜め息は
止むことの無い逡巡のかたちだから
丸く悴む背中に聞こえくる
ヒールの音は愛の幻
コツコツと賛美歌聞こえくる街路に響き


I wish you a Merry Christmas
僕の愛しきひとよ
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