*夜明け*/
かおる
満々と宇宙を讃えていた夜
幾億光年の彼方から
囁きかける水の憶い
暗い蒼に浮かぶ☆の色
やがて
東に紅が
ぽとん
満ちていた夜と浮力が
引いていく 退いていく
惹いていく 敷いていく
弾いていく 轢いていく
挽いていく おともなく
小鳥のさえずり
くるんと水の膜に
くるまれて眠っていた街が
乾いていく
宇宙の見ていた水の夢は
海に集約され
運ばれてくる
未来の視線の先に
また新しい朝がきた
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