靴下の夜に/nm6
散る。はなればなれの、いつかわかれた、あの人の。ゴー・ホーム。集合して散る。
*
隣に座った3人組は終始男女関係のことを話している。それならば死ねばいいと思っている。夕方は毎日いろが違う。ようだけれど忘れた。ぼくはもうぼくはもう忘れた。だからどんな小さなプロダクトにも、想像を。想像を、靴下の夜に。まるい気持ちを。言い訳だってわかってる。矛盾だらけなのは最初からだ。だから誰か、記しておかなければ。夕方は毎日いろが違う。味がある茶色の小さな箱の中の、四本足の小さな箱の中で赤く光るぼくらの怠惰の、の、靴下の夜に。ありふれた人に。気取るつもりはないのだけれど、月。
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