ループ、その手のひら/霜天
 

一昨日の行程を
ノートに書き起こしてみる
日付を今日に変えても
きっと満足できる


入りそこねたり
扉の、開いている鍵穴に
数え忘れた財布の中の
使わなかった切手の破片が
きっと、どうでも良かったその日の形を
何とか残そうとしている


手を、握っている
ぎりぎりで飛び込んでくるバスを見送っている
世界がまた明日に着替えるとき
僕は僕なりに、そこで
僕という僕を繰り返している
戻る   Point(2)