スピーカー/
太郎冠者
鉛筆の先は街の香りがして
スピーカーからは東京が流れ
自転車は猫間川沿いを走るだろう
さっきから歩いている場所は
消えたり現れたり薄ぼんやりしたり
アスファルトをひっぱがす音だけが
よく聞こえるのだ
木造建築にいつか住もう
ストーブの前ではきっと
女の子たちの声が響くだろう
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