ピーナツ、あるいは死者との対話/大小島
夕方、いつものように散歩に出かけて、コンビニで、お酒とピーナツを買って帰ってきた。
公園があって、その前を通ると、その公園の奥に、でっかい太陽があった。
自分に迫ってくるようにでっかい太陽が今日は
さらにふくらんで見えた。
一瞬こころがなくなって、我にかえって、家に帰ろうとした時に、彼に会った。
彼は首をつっていた。公園の木の下で。
男の子だった。
私はあんまりびっくりしたから、お酒とピーナツを落としそうになった。あぶない、と思ってお酒を取りだし、一口のんだ。すばらしく、甘いお酒の、うまい味がした。
だけど、なにも変らなかった。
そう、冷静に考えると、私は、自殺者の第一発見者
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